やましたピアノ教室の新着ブログ

日別アーカイブ: 2023年8月13日

半分寂しい…そして半分嬉しい

今週はお教室が夏休み、普段なかなか出来ないレッスン室の断捨離をしています。

どうしても増えてしまう音楽雑誌、楽譜、プリント…、レッスングッズetc。

すぐに取り出して使えなければ意味がなくて、

「どこかにあるはずなんだけど…どこだっけ?」では…と思い立ち奮闘中です。

 

さてと…今日はある生徒さんのお話です。

彼が友人のご紹介で私の教室に入会したのは、小学4年生の春でした。

お母様からは「遅いスタートですが、ピアノと長く楽しめれば良いと思っています。」

そうおっしゃっていただいたことを、覚えています。

 

とても利発で、お話することは一度で出来てしまうこともあって、

教本に限らず、弾きたいとお話して下さった曲を、レベルに合わせて弾く

スタイルのレッスンで進めて来ました。

 

いつも穏やかで、口数は少ないながら明るい性格の彼が弾くピアノは、

本当に優しい音色で、土曜日の一番最後のレッスン時間に聴くと、

私の方が癒される気持ちになるピアノ…です。

 

そんな彼も高校3年生になり、もうすぐ大学受験という時期になりました。

中学受験、高校受験の時は、いつのまにか終わってだという感じで、

レッスンをお休みされることもなくでしたが、

高校3年生になってからは「お勉強を優先して良いから、無理をしないように…。」

そうお伝えしていました。

 

先週のレッスンの際に、

「先生、医学部を受験することに決めました。必ず戻って来ますので、

受験が終わるまでお休みを下さい。」

いつもながらの穏やかな口調で、でもとても清々しいお顔でした。

 

しばらくの間、彼のピアノが聴けなくなることは、とても寂しいです。

それでも、「辞めます」と言わなかった彼の気持ちがとても嬉しかったです。

帰り際に「何年かかかってもいいですか?」と笑いながら言う彼に

「そうねぇ〜、何年かかっても〇〇君がお医者様になるのなら、待ってるよ。」

そう話すと、「頑張ります!」と笑顔で返してくれました。

 

大きな大きな彼のチャレンジに精一杯のエールを送りたいと思います。

そして、医学部生になった彼に再会する日を心待ちにしたい私です。